ヨミモノ!
短距離でも長距離でも蹴ったらダメ

こんなところにもあるトレイルランの効用

text : ありとみ

12 08/27 UP

短距離でも長距離でも蹴ったらダメ

RUN + TRAIL Vol.2
制作:イデア/発行三栄書房
定価 ¥1,050

電子版はこちらで販売しています。

前回トレイルランの押し売りをしたラン+トレイルのありとみです。実はこの「ジョッグ!」の仕掛け人(?)のおひとり小林渉さんにも弊誌にご登場いただきました。8月22日に発売した「RUN + TRAIL Vol.2」のなかで骨盤の位置に注目した走り方とその矯正法をレクチャーしてくれました。小林さんは元実業団選手でコーチの経験もお持ちなのです。自分自身、いっしょに皇居を走った際に今回誌面で展開している姿勢のチェック方法を教えてもらい、ちょっと走りが変わった気がします。

詳しくは弊誌で読んで頂くとして、要点をかいつまむと重心移動を利用してムダなくムリなく走るというもの。ももやおしりの大きい筋肉を使い、疲労がたまりやすい小さい筋肉の代表であるふくらはぎを使わない。つまり蹴って推進力に利用しないということがポイントです。

誌幅の関係で載せられなかったのですが、じつは全く別の場所でも同じことを教えて頂きました。教えてくれたのはテーピング用の伸縮テープでおなじみのNew-HALE代表の芥田晃志さん。大学陸上部のアドバイザーも務めており整体の知識も豊富です。芥田さん曰く「短距離でも中距離でも長距離でも足首は90度で固定して蹴ってはダメ」とのことでした。体力を温存したい長距離はともかく短距離でも同じという話にびっくりしました。

もちろんトレイルランでもそれは同様、筋力を温存する必要性からすればさらに重要です。小林さんに教えてもらって以来、山でも気を付けて登ったり走ったりしているのですが、とくに登りだと、蹴っているとすぐに分かるということを発見しました。蹴らずに登っていると、足を出していくだけなのでスリップしないのですが、ちょっとでもふくらはぎに力が入るとすぐにスリップしてしまいます。路面が滑りやすいからチェックしやすいのです。足がズリッと滑ると「いけないいけない」と足の出し方に集中します。大会に出ても、前を登る選手の足元が自分の目線の高さにくるので、頼まれもしないのに他人のチェックをしてしまうことも。ズリッと滑るのをみて「フフ、きみ、蹴っているね」と心の中でつぶやきつつ、自分の足元も再チェック。速い選手はやはりロスが少ないです。

走り込んだらふくらはぎが太くなってしまった方、長く走るとふくらはぎがパンパンに張ってしまう方がいたら蹴っている可能性大。トレイルランを利用して走り方を矯正してみてはいかがでしょう?またトレイルランの押し売りでした。