川崎 章広KAWASAKI AKIHIRO
パーソナルトレーナーとして活動後、単身アメリカへ留学。アスレチックトレーニング、理学療法やストレングストレーニングを勉強している道中、ニューヨーク発祥のボールをつかったストレッチやローリング法「ヤムナボディーローリング」(YBR)と出会う。身に付けた技術を武器にアメリカ国内を中心にアスリートを指導しながら、自身のトレーニングも続けています。僕の住む町の風景やお気に入りのコースをご紹介しながら、時々トレーニングなんかも綴っていきます。
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Lipids
12 09/26
こんばんは、あきです。
今日は、ちょっぴり長くなりますが、
アスリートにとって敵視されやすい、
Lipids(脂質)
についてお話していきたいと思います。
写真は、週末土曜日にやった脂肪たっぷりの韓国風焼肉です♪
毎日何気なく、口にしている野菜炒めで使われるオリーブオイルやごま油、バターにチーズなどに多く含まれるLipids(脂質)。
実際、毎日どのくらい口にしていいのでしょうか?
ということで、目安です。
その前に、なぜ脂質が身体に必要なのでしょうか?
脂質が与えるパフォーマンスへの影響は?
筋肉内脂肪酸と循環脂肪酸は、共にエクササイズ中のエネルギー源となります。
筋肉内脂肪酸は、
運動の最中に一番重要な脂肪酸です。
循環脂肪酸は、
回復時に一番必要となります。
休息時や低強度の運動の時は、生産されるエネルギーの高い割合(%)が脂肪酸酸化から引き出されます。
(最大酸素摂取量の70~80%以上に)強度を上げるとともに、燃料源が脂質から炭水化物にゆっくりと変わっていきます。
エクササイズ中に脂肪の使用率を高める作戦!
① 栄養価は、脂肪酸を促進させ、筋グリコーゲンの消耗を減少させること。
② 中連鎖トリグリセリドの体内摂取。
③ 高脂質、低炭水化物ダイエットに漬かる(Exposure)。
バランスの取れた食事で、カロリー計算もされた上での、(トータルカロリー摂取の38%以上の)高脂肪ダイエットの体内摂取は、しっかりと鍛えられたランナーにはとても良い影響を及ぼすと、リサーチの結果で言われています。
そいうことでやっと目安です。
毎日の食事の20%から35%はLipidsから。
その全体の脂質の3分の1以下は飽和脂肪(Saturated Fat)から。
飽和脂肪とは、室温で固体の特殊な化学構造をもつ脂質、肉・バター・チーズ・ミルク・クリームなどに含まれ、血液中のコレステロール値を高める作用があります。
コレステロール値は、
LDL:100以下(望ましい値)、100~129(ちょっぴり高め)、130~159(高いのボーダー)、160~189(高い)、190以上(とても高い)
HDL:40以下(低い)、41~59以下(望ましい値)、60以上(高い)
Total:200以下(望ましい値)、200~239(高いのボーダー)、240以上(高すぎ)
ちなみに、コレステロールは、肝臓(Liver)と腸(Intestine)で合成させられます。
ここでアスリートへの目安。
(写真は、土曜日に行っているサッカーの皆様アスリートと♪)
エリートアスリートであれば、30%以上の脂質摂取は普通とされています。
また、全体の食事の摂取カロリーの最低でも20%は脂質からとることが、健康のためにも望ましいと言われています。
なぜなら、
脂質の摂取を極端に低い(全体の摂取カロリーの15%が脂質以下)食事は、
① テストステロン(男性ホルモン)の生産の減少
によって、
② 基礎代謝の減少
③ 筋肉発達の低迷
と繋がります。
フィットネス人口が多いけれども、
オデブちゃんが多いアメリカでは、
人口の60%以上は肥満、今では70%近くの人が肥満とされています!
(ちなみに、フィットネス人口、アメリカは、10%以上。日本未だ3%~3.5%くらいと言われています。)
そんな彼らアメリカ人の脂質摂取量の平均は、食事全体の摂取カロリーの34%!
これは、運動もしていないオフィスワーカーもそうだし、エリートアスリートも含みます。
そう、つまり、アメリカ人の脂質摂取量の平均は、エリートアスリートの脂質摂取量の目安である30%をいとも簡単に超えるわけです。
そりゃ、肥満率60%を余裕で超えるわけですよ。。
ちなみに、トライアスロンなどの超超高強度のアスリート達は、食事全体の摂取カロリーの50%を脂質から摂っても形成脂質に悪影響は与えないとされています♪
※トリビア(でもないか?)
人は、摂取エネルギーの5%~10%はOmega-6(リノール酸)から摂るべきとされています。
(リノール酸は、綿実油・大豆油などにグリセリドとして存在する不飽和脂肪酸のことです。)
また、0.6%~1.2%はOmega-3(リノール酸)からとされています。
それから、Omega-6とOmaga-3は、
健康な細胞膜の形成。
神経組成、
ホルモンの生産
の役目を担っています。
まだ、Lipidsに興味のある方へ。
もう少しだけ続きます。
脂肪: Carbon、OxgenとHydrogenの原子から成り立つものです。
飽和脂肪酸: たいていが動物の脂やトロピカル油(ココナッツやヤシの実)。
一価不飽和脂肪酸: オリーブ、ピーナッツ、キャノーラ油。
多価不飽和脂肪酸: 大豆、トウモロコシ、ひまわり、紅花油。
脂肪たちは、ビタミンA、D、E、そしてKを運んでくれます。
また必須脂肪酸の供給もしてくれます。
脂肪は、食後の満腹感、満足感を促してくれます♪
最後に、ジョガーアスリートの皆様へ。
食生活の中で減量の為、カロリー摂取を控えるがために、脂肪を減らそうとすることに集中が偏りますが、それは誤解であり、本来は、ごくわずかのアスリートのみが脂肪摂取量を減らすことによりパフォーマンスに良い効果をもたらすということを覚えて置いていただきたいです。
また、低脂肪ダイエットにより、たんぱく質、カルシウム、鉄分、亜鉛などの栄養素の不足のリスクも高くなります。
全てバランスよく、満遍なく、偏りが無いようにすることが、とても大切なことです。
長々と、脂肪のことで綴らせていただきましたが、
とても大切なことを、皆様とシェアしたく思い、知識、経験の共有をさせていただきました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
Where there is a will, there is THE way…
Enjoy your life,
Akihiro Kawasaki