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小谷 祐子Kotani Yuko

  • ご職業

    フリーランスライター

  • ランニング歴

    4年4カ月
  • 自己記録

    フルマラソン:4時間1分46秒

  • お気に入りのコース

    埼玉スタジアム周辺

  • 今までの大会出場経験

    さいたまシティマラソン
    東京ベイ浦安シティマラソン
    つくばマラソン
    かすみがうらマラソン
    湘南国際マラソン
    磐梯高原猪苗代湖マラソン
    戸田彩湖ウルトラマラソン

学生時代にトライアスロンをやっていたのが、別人としか思えない日々が悲しくなり、2008年さいたまシティマラソンで大会再デビュー。2010年、ウルトラマラソンは97kmでタイムオーバー。その後走れない日々が続きましたが、2012年湘南国際マラソンで3年ぶりのフルマラソン完走。ゴールすることの素晴らしさ実感中です。ベースボールマガジン社の『クリール』や、フリーペーパー『STEP』、「千葉真子BEST SMILEランニングクラブ」の会員向けメールマガジンの執筆などさせていただいています。毎月、首都圏を中心に大会取材に出かけています。ランナーの生の声を集めながら、情報発信していきたいと思います。

磐梯高原猪苗代湖ウルトラマラソン(5)

13 09/20

猪苗代湖を1周65kmして、残りの距離35km分を折り返して100kmにするこのウルトラマラソン。
3年目に一度出て、コースの雰囲気や距離感を覚えていたことが、
吉と出る場合もあれば、凶と出る場合もあるようで。

折り返しであるホテルリステルに戻るまでの間は、緩やかな上り坂になっています。

…もう、そこが辛くて辛くて、、、足が動かない。
こんなに遠かったっけ、、、と心も折れていました。

SW1hZ2U1MTJ-MDBc4w3年前はゴール寸前のこの地点から車に乗ってリタイアしたところ。。。

今回はまだ折り返しの65キロ地点までついていないのに、
もう、ここには戻ってこれないかも、、なんて思ってしまいました。

本当に、心が弱くてどうしようもありません。

それでも、同じように、ゾンビのごとく、歩くようなペースの方がいるので、
泣きながらよろよろとついて行き、なんとか折り返し地点に戻ってきました。

3年前は、ここが第一関門で、
関門時間が13時半だったのが、14時になっていたところで、
大パニックおこしたのですが、
(そのときの様子はこちらから。
http://www.zkaiblog.com/obstaff/24595 )

今回は、ココの関門はなし。だから、止められることはないんです。

…けれど、私の前にいた、ピンクのゼッケンをつけた2人のランナーは、
もう、ゼッケンを外してレースを辞めていたのです。

私も、本当に辞めたいと思いました。

というのも、ここについた時点で、13時10分くらい。
第一関門73.5km地点の突破時間まで20分しかありません。
8.5キロを20分。
絶対に間に合わない、、、

でも、でも、もしかして、3年前も関門時間が予定より伸びたりしていたから、
もしかして14時になっているかもしれない。

とにかく、できるところまで走ろう、と思いなおし、トイレに行ってから
スピードは上がらずとも、先に足をすすめました。

でも、今度はゆる〜い下り坂で、これが本当に足にひびきました。
前太ももが、本当に痛くて痛くて、、、
ああ、足が全くできていなかったんだなあ、あんなに夏の間走ったけれど、
やっぱり付け焼き刃だったんだなあと、
本当に情けなくって、、、

けれども、折り返すのは、100キロのランナーだけなので、
すれ違うランナーは応援してくれる人も多く、、、

スタート前にあった、RUN塾でお世話になっているかりん先生にもあって
「行けるところまでがんばれ!」と声かけてくださって、
本当に嬉しかったのですが、
「もう、足がヤバいです」と泣き言しかいえない自分、、、

上りも下りも走るとはとうていいえない、
そして普通に歩くのよりも辛いスピードで、
折り返してから3キロ手前にある給水所までも、なかなかつかず、、、

もう、第一関門地点まで行くことさえ無理かも、、、と、
たまらず、
ラン友さんに電話をしました。

泣きながら「もう走れない」と、、、

いま、発信履歴を確認したら、13時46分で、
2キロ進むのに35分以上かかっています。。

もう、どうしようもないです。

そのときは「旦那がハーフで戻ってくるはずだから、その折り返し出戻って来たのと一緒に走ってゴールに戻る」と、いうのが支えで、
そこから前に進みました。

ちょっと話をしたら、少し気がまぎれたのか、そこから気持ち元気になったのですが、
体はほとんど動かなくて、、、

大きなうきわをした65キロのランナーの方がその先にいたのですが、
「あそこを折り返したなんてすごいよ!」って言われたとたん、
わ〜〜ん、と、また涙が出て来て泣いてしまったり、、、

早く夫に会えないかなあと、すれ違うランナーに注目して進んでたら少しリズムが出て来て、
でも、夫は全くいなくて、、

…とそんなとき、番組で走っているロンブーの亮さんとすれ違って
「がんばってください!」と激励されたりして、、、

うお、亮君がいるなんて、旦那どうした〜〜???
もしかしてもうろうとしてたからわからなかったのかしら、
何て思ったら、しばらくして、とぼとぼ歩いている旦那の姿が!!!

私「どうしたの??」
夫「足がつった、砂浜走ってたら足がぴきっていって、走れない」
私「私も関門が間に合わないの」
夫「なに?またダメなの?」

…こんな会話してたら、少し元気になって、
最初は夫とあえたら、そこから私も折り返してゴール目指そうと思ったのですが、
そこからだったら、ゴール地点までと、第一関門までと距離も同じくらいだったし、
旦那に「またダメなの?」って言われて、
自分、情けないなあと思ったので、やっぱり関門目指すことにしました。

その時点で、もう14時半すぎていたかな? 

私の予想で、第二関門が16時だから、もしかして14時半くらいまでに到着できれば、
その先も走らせてもらえるかもしれない、
と思い、とにかく、志田浜まで14時半までにいこう、いこうと気持ちはあったのですが、
体が本当に動かないのと、
その気持ちも「でもそこからまた、16時まで走る気力はあるのか?」という思いが交錯して、
焦りばかりが募って、息が上がって、涙はボロボロ出るし、、、

すれ違うのは、フルマラソンやハーフマラソンの元気なランナー、65キロをマイペースで進んでいるランナーも多く、
みんな、自分たちのペースで自分たちのレースをやっているのに、
な〜んで私はこう、気持ちも体もバラバラなんだろう、
しかも、3年前よりも早い時間で終わりになりそうで、
情けなくて情けなくて、、、、

電話がなっているなあと思っても出れず、
でも着信見ると応援に来てくれてたランともさんで、
ああ、もしかしてまだどこかで待っていてくれているのかもしれない。
もっとがんばらなきゃと思うのですが、

ここからもうすぐで志田浜だ、という地点に出ても、
ちっともちっとも進まないんです。

気がつくと時間は15時近く。
15時じゃあ、第一関門についても絶対にその先は走らせてもらえない、
と思ったらもう、本当になさけなくて、、、

ラン友さんに電話
私「志田浜につかないの(涙)」
友「志田浜にいるよ、待ってるよ」
その電話して10分くらい、やっとついた第一関門志田浜。

両手を広げて友達がいてくれて、ほっとして、
でもそこはゴールじゃないんだって思ったら
号泣しちゃいました。。。

15時3分くらいだったかなあ。
関門時間を見ると、14時30分とありました。

やっぱりなあと、納得の自分、でも15時すぎてちゃどうしようもありません。

10時間ちょっと、73.5キロで、私の二度目のウルトラチャレンジは終了してしまいました。

3年前は、自分に負けたっていう思いしか残らなかった100キロでしたが、
今回は、、、なんだろう、「完走したかったよお〜」という思いでいっぱい、
悔しさいっぱいのレースでした。

100キロは、すっごいすっごい壁です。

ずっと、自分は長い距離をゆっくりしたペースで走るのは好きだし得意だって思っていたけれど、実はそうじゃないのかも。
私、ウルトラマラソンに向いていない、と初めて思ったレースでした。

そして、改めて100キロ走るなんて尋常じゃないし、
3年前、97キロ走れた自分はすごかったんだなあって思えました。

3年前は、そんなこと一粒も思わなかったんですけれどね。

そう思えただけでも、今回チャレンジしたかいがあったのかもしれません。